医師のバイトは何故やるかを明確にし最善の選択を

医師のバイトと言えば、医師の世界では当たり前、常識の話となっています。大学病院勤務や若手医師の意見では、「手当が少ない」「バイトをして収入アップを狙う」「常勤先では学べない症例も扱える」などが挙っています。ただし、長時間勤務や本業との掛け持ちということで負担が増えるのがネック。また、税金の問題も出てきます。収入が増えれば税金も増える訳で、単に使えるお金が増える訳ではありません。

バイトとは言え、そこはやはり医師。誰もができる仕事ではないからこそ、医師の専門性の高さを存分に活かせるのが特徴的です。経験年数によって異なりますが、およそ1万円の時給が相場と言われています。代表例が医療機関で非常勤勤務をする形態。午前中の4時間や一日の8時間、または患者の急変に備える当直とさまざまです。年間にして数百万円の増収がバイトで見込める職業は他では見当たりません。もちろん、雇う側も経費を考えて常勤で回すことを基本としているので、非常勤のバイト募集は多くはなく、自分のスケジュール沿って都合良くという訳にはいかないのが現状です。

医師と言っても、内科であるか外科であるかや病院の立ち位置、専門性などによって働き方は異なります。常勤先の病院と非常勤先の病院での兼ね合いや勤務スケジュールの調整など、ケアしなければならないものが多いのも確かです。無理のないようにバイトを入れて、収入アップを成し遂げることも可能ではありますが、スキルアップや研究の時間、プライベートをキープしたいとなると、「なかなかそんな理想的なことは言ってられない」というのが実状です。バイトを行うことで、収入アップが見込めるが、その増やしたお金を使う時間を持てないのも実情です。

多くの医師の場合、常勤の給与とバイトの給与を合わせると、かなり高額な年収となります。多い人ですと40％を税金でを支払わなければなりません。さらに住民税の支払いもある為、稼ぎの半分が税金の支払いになる、そんな医師もいらっしゃいます。収入アップのためだけに、バイトをしているとは限りませんが、せっかくバイトして得た収入もほぼ税金として消えてしまう可能性が非常に高いのが現状です。

例）常勤給与1500万＋バイト給与500＝合計2000万の場合、500万近くの税金を支払う必要があります。

プライベート・家族の時間を削り、当直で寝る時間を削り働いているにも関わらず、バイトで得た収入のほとんどが、税金でもっていかれてしまうのであれば、バイトをしている意味が見出せなくなってしまうのではないでしょうか。なんのため＝目的によってバイトをする意味は変わります。スキルアップ・研究のため、もしくは将来を見越した収入アップのため。目的はお医者様それおぞれです。目的に合わせて最適な方法(働き方)を見つけ出しましょう。