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勤務医や開業医といった医師のなかには、「積極的に税金対策をしたい!」と考える方が少なくありません。支払われた給料の多くが所得税などの税金の支払いに回ってしまうと、額面上では高収入であっても、実際の生活においては節約ばかりを強いられてしまうものです。
そこで今回は、医師におすすめの税金対策についてご紹介します。「無駄な税金は払いたくない!」という勤務医や開業医の方は、ぜひチェックしてください。
医師だからこそ必要な6つの税金対策
医師の税金額は高い傾向にあります。一般的に、医師は「高収入の職業」として知られていますが、その分、課税所得も高額であるため、一般の会社員と比較すると所得税や住民税が高くなってしまうのです。
そのため、多くの収入を得ていても、結局、税金の支払いに追われてしまい、余裕のある生活ができない勤務医も多くいます。ここでは、医師におすすめの税金対策を6つ紹介しますので、参考にしてください。
1.事業を興して節税する
大幅な税金対策を求めるのであれば「事業を興す」という方法があります。事業を法人化して、あらゆる出費を経費として計上することで、課税所得や所得税の減額を目指します。
ただし、勤務医としての給与所得を会社の売上として計上することは認められていないため、事業を興すのであれば、本業とは異なる分野で始めることが大切です。事業を興すことは大きな税金対策ですが、そもそもビジネスセンスや経営について知識がないと、実行するのは難しいといえるでしょう。
2.株式投資で節税する
投資のなかでは一般的である「株式投資」。株式投資に関する出費はほとんど経費として計上できますし、投資で儲けた金額の税率は20%であるため、節税しながら資産を増やすことができます。
「投資」と聞くと、不安を感じる医師も多いとは思いますが、最近は株式投資に関する書籍やインターネットサイトなどが豊富であるため情報収集をしやすく、失敗しにくい時代といえるでしょう。ただし、市場を常に把握していなければならないため、多忙な医師には継続が難しいというデメリットもあります。
3.不動産投資で節税する
医師にピッタリの税金対策が「不動産投資」です。数百万円~数千万円といった高額なお金を動かすのが特徴ですが、その分、税金対策の効果も高いのが魅力です。さらに、物件の購入が済んだら後は手放しで家賃収入を得られるため、手間もほとんどかかりません。多忙な医師にピッタリの税金対策といえるでしょう。
4.配偶者控除を利用する
一般的な所得控除を利用することも、税金対策を行ううえでは重要です。結婚している場合は、配偶者控除も忘れずに利用しましょう。配偶者に所得がある場合でも、年収38万円以下であれば配偶者控除を受けられます。さらに、令和2年以降は年収48万以下という基準に変更されるので、より利用しやすくなるでしょう。[注1]
ただし、納税する本人の所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除を利用できません。勤務医や開業医などの場合は年収が高いため、利用できないケースもあるでしょう。
[注1]
国税庁:配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1190.htm
5.扶養控除を利用する
扶養控除を利用することも、税金対策につながります。扶養する親族が納税者と同一の生計であること、16歳以上であること、などの条件はありますが、うまく活用すれば所得税を減らせるでしょう。
扶養親族が同じ家に住んでいる必要はないため、たとえば、離れて暮らす親や子どもに仕送りをしている場合なども扶養控除を利用できます。
6.生命保険料控除を利用する
勤務医や開業医のなかには、生命保険料を支払っている人も多いでしょう。医師の仕事は激務になりがちで、自分自身が病気になる可能性もあるため、生命保険は重要です。この生命保険料も控除の対象となりますので、忘れずに申告して所得控除を受けましょう。
ただし、生命保険料の控除額には、12万円という限度額があるため注意も必要です。控除を受けたいからといって多額の生命保険をかけても、無駄になってしまいますので注意しましょう。
医師の税金対策には不動産投資がおすすめ
今回は、開業医や勤務医におすすめの節税対策を紹介しました。税金対策に対して深刻に考えている医師の方も多いものです。そんな医師におすすめなのが不動産投資という節税方法です。
不動産投資には多額のお金が必要な分、大きな節税効果を期待できます。また、不動産の購入後は家賃収入を得られるのも嬉しいポイントです。年収が高く忙しい開業医や勤務医には、とくにおすすめの税金対策といえるでしょう。
とはいえ、税金対策の方法は、性格や好みに合わせて選択することが大切です。ぜひ、今回の記事を参考にしながら自分に合った税金対策を検討してみてはいかがでしょうか。