海外不動産投資のメリットとデメリットとは？

日銀のマイナス金利が続いているなか、比較的安定した収益を得られるのが不動産投資です。そのなかでも、海外不動産投資に注目が集まっています。海外不動産投資には、日本国内の物件と比較すると価格が安いといったメリットもありますが、為替リスクなどもあるため注意が必要です。

そこで今回は、海外不動産投資のメリットとデメリットを詳しく調べてみました。投資を始めようと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。

海外不動産投資には、日本国内の物件よりも価格が安い、ノンリコースローンを利用するので投資に失敗してもリスクが少ない、などのメリットがあります。順番に詳しく見ていきましょう。

東南アジア諸国などは経済成長が著しいのですが、国内不動産物件と比較するとまだまだ安い傾向にあります。不動産の取得費用が安いのは、大きなメリットです。さらに経済発展が進むと、購入した物件の値上がりや賃料のアップにより、収益が増えることも期待できるでしょう。

現地の銀行で資金調達する場合、ノンリコースローンを利用するのが一般的です。ノンリコースローンとは、購入物件を担保に入れ、物件を売却すればローンの支払いが免除される仕組みですので、投資の失敗によるリスクを抑えられるでしょう。

高い利回りを期待できることも、海外不動産投資の大きなメリットです。不動産投資による利益は、インカムゲインとキャピタルゲインの2つに分けられます。インカムゲインとは、いわゆる家賃収入のことです。キャピタルゲインとは、所有物件の価値が上がったときの売却利益を意味します。

主にアジアの新興国では経済成長が続いているため、人口増加による住宅需要の増加や、物価上昇にともなう家賃の上昇が期待できます。つまり、インカムゲインの増加が見込めるのです。また、大きなキャピタルゲインを得ることも期待できます。経済成長を続ける国では、不動産価格も上昇しやすいため、安く購入して高く売却することも実現しやすいでしょう。

海外不動産投資を行うことには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。以下のようなポイントも考慮しながら、投資計画を立てることが大切です。

その国の政権が安定している場合は問題ありませんが、政情不安で政権自体が変わり、法規や税制体系が大きく変更になる可能性もあります。最悪のケースとして、物件や財産を没収される可能性もあるため注意が必要です。海外不動産投資をするなら、政権が安定している国や治安のよい国を選ぶことが大切といえるでしょう。

所有する不動産の賃料は、基本的にその国の通貨で支払われるため、急激な円高になると家賃収入は大きく減ってしまいます。逆に、円安が進めば家賃収入は増加しますが、政情が安定していない国の場合、通貨の価値が下がり、円高が進むことも予想されるので注意が必要です。

不動産投資をする際は、物件本体だけでなく、その周辺地域にある施設や治安などの情報を把握しておくことが大切です。せっかく新築住宅を購入しても、ほとんど誰も住んでいない地域であれば、収益アップは期待できません。ただ、日本に住みながら、海外の詳細な情報を集めるのは困難です。

海外不動産投資を行う際には、物件の選定・契約・入居者の募集・諸費用の支払い・税務申告など、現地担当の海外不動産投資会社に依頼することになりますので、十分な検討のうえ、海外不動産投資会社を選定する必要があります。

海外不動産投資を成功させるためには、メリット・デメリットをしっかり把握したうえで始めることが大切です。とはいえ、個人で物件選びから税務申告まですべてに対応することは困難です。現地の言葉を使って交渉しなければならないため、個人対応は非常に難しいでしょう。

そこで、必要なのが、海外不動産投資代行会社です。海外不動産投資に関するセミナー、投資プランの紹介、現地の投資物件の視察、契約物件の管理と運営などを行ってくれます。ただし、すべてを代行会社に任すのではなく、自分でも情報を集めて判断することが大切です。たとえば、国を選ぶ場合には、旅行や仕事の取引で行ったことのある国、自分でも住んでみたい国、信頼できる現地の友人がいる国などと選ぶとよいでしょう。

今回は、海外不動産投資のメリットやデメリットを紹介しました。日本国内の物件より安く購入できるといったメリットはありますが、政情不安や為替などのリスクもあります。投資を始める前に慎重に検討しましょう。

また、不動産投資を始めるなら、海外不動産よりもリスクの少ない国内不動産も含めて検討するのがおすすめです。大切な資金をうまく活用するため、できるだけリスクの少ない方法を探していきましょう。