研修医の先生に「不動産投資を始めたほうがよいでしょう」と提案すると、「そんな余裕はない」と答えるかもしれません。
研修医がいう「余裕のなさ」は、いろいろな意味が含まれているはずです。
「忙しくて余裕がない」「お金の余裕がない」「医療以外のことを考える余裕がない」
しかし、だからこそ、研修医に不動産投資をおすすめするのです。
その理由を紹介します。
確かに余裕がないはずです
研修医は、あらゆる医者のなかで最も大変な医者の一人ということができます。慣れない治療、慣れない職場環境、慣れない人間関係など、日々、強いプレッシャーを受け、押しつぶされそうになっているはずです。
そして、お金の問題もあります。世間では「高給取り」というイメージを持たれている医師ですが、研修医は例外です。
医師は大学に6年間通わなければなりませんが、研修医の初任給は、4年制の大学を出たばかりの会社員の給料よりはるかに少ない給料で働いているはずです。
研修医は「その少ない給料のなかから不動産投資に必要なお金を出すことはできない」と思うかもしれません。
しかし研修医は、将来「必ず」多額のお金が必要になります。そのお金をまかなうために、投資があります。
将来「必ず」お金が必要になる
研修医のなかには、「将来、開業したい」「将来、子供ができたら、医学部に入れてあげたい」と思っている人も多いでしょう。
いずれも多額のお金が必要になる夢です。
晴れて研修が終われば、高給取りになることができるかもしれませんが、医師の「資金需要の大きさ」は、会社員とは比べ物になりません。
そこで、開業資金や教育資金を確保するために、投資を検討したほうがよいわけです。
なぜ不動産投資なのか
投資には株式投資やFX、国債、預貯金などがあります。しかし研修医には、不動産投資をおすすめします。
この5つの投資には次のような特徴があります。
- 株式投資、FXの特徴:ハイリスクハイリターン
- 不動産投資の特徴:ミドルリスクミドルリターン
- 国債、預貯金の特徴:超ローリスク超ローリターン
株式投資やFXは、1日で投資額の10%の利益をあげることも可能ですが、数ヶ月で投資額が半額になることも珍しくありません。しかも、毎日、株価や為替をチェックしていなければなりません。売り買いのタイミングが難しいうえに複雑なので、食事や睡眠の時間を十分に取れないほど忙しい研修医向きの投資ではありません。
国債と預貯金は、あまりに超ローリスク超ローリターンすぎて、これで「お金を増やす」イメージは持てないでしょう。
それで研修医には、株式投資・FXと国債・預貯金の「中間」の不動産投資をおすすめするわけです。
そもそも不動産投資とは
不動産投資は、研修医がマンションの一室やアパート1棟などを購入して、入居者から賃貸料を徴収する投資方法です。一度入居した人は「年単位」で住んでくれるので、安定した収入を得ることができます。
不動産投資は「長期的な視野に立った」投資といえます。たとえば、1,500万円でワンルームマンションを購入し、月10万円で貸し出したとします。元が取れるのは12年目からです。計算式は以下のとおりです。
- 1,500万円÷月10万円=150ヶ月
- 150ヶ月÷12ヶ月=12.5年
そしてこれが不動産投資において最も重要なポイントなのですが、このシミュレーションの場合、12年目からは、投資せず利益だけが生まれます。
もちろん、不動産投資には、借り手が見つからないリスクや、家賃を値下げしなければならないリスクがあるので、最終的に「損」することもあります。
しかしリスクはどの投資にも存在します。そして不動産投資のリスクは、株式投資・FXよりは小さいといえます。
研修医は銀行などの金融機関の信頼が高い
不動産投資をするには資金が必要ですが、一般的には銀行などの金融機関から借り入れて実施します。
金融機関は研修医を信頼しているので、借り入れ条件はかなりよくなるはずです。金利などの借り入れ条件は、お金を借りる人の信頼度によってかなり違ってきます。
管理会社に任せれば「手がかからない」
研修医に不動産投資をおすすめするもうひとつの理由は、マンションやアパートの家賃徴収や管理業務を、専門の管理会社に任せられるからです。
もちろん、管理会社に手数料を支払うことになりますが、研修が終わったあとも多忙が続く医師にとって「手がかからない投資」は魅力的なはずです。
開業を目指すなら「不動産の知識」は重要
将来、自分でクリニックを開業する予定の研修医は、今から不動産投資を始めることで不動産ビジネスの知識を獲得することができます。
クリニックを開業するには、銀行から借り入れをして、土地を購入して、建物を建てなければなりません。もしくは、医療モールのビルにテナントで入ることになります。
これらはいずれも、不動産ビジネスになります。つまり医師が開業したら、医療行為による収支だけでなく、不動産ビジネスでの収支も管理しなければなりません。実際、民間病院を経営している医師のなかには、医療法人のほかに不動産会社を持っている人もいます。
開業医を目指す研修医は、医療の知識だけでなく、不動産ビジネスの知識も若いうちから身につけておきたいものです。不動産投資は、その「よい練習台」になるはずです。
研修医はお金のことを考えないために投資する
研修医の先生は今、医療に集中したいと考えているはずです。だから「投資の話は後回し」にしたいのではないでしょうか。
しかし、医師の将来の資金需要は、一般的なビジネスパーソンより確実に高くなります。
不動産投資をして、本業とは別に収入の道を確保できれば、お金のことを考えないで済みます。
医療に専念するためにも、投資については真剣に考えてみてください。